会社員のメリット・デメリットが知りたい。
このまま会社員として働いていく方ががいいのかな。
本記事の内容
- 会社員のメリットとデメリット
- こんな人は会社員に向いている
- 会社員のままでいることの危険性
本記事を書いている僕は、17年の会社員を経験し、現在WEB系のフリーランスとして活動しています。
ネット上では「会社員はやめとけ」とかよく言われます。
これはには僕も半分同意です。
というのは、このままずっと会社員でいることの危険性があることは事実。
一方で、会社員でも多くを学べて、生活ができなくなるほどのリスクはないですから闇雲に辞めるのは避けた方が良いです。
今の自分がどんな働き方が良いか迷っている方や、 現在会社員をやっていて将来的な不安がある方は、ぜひ最後までお読みくださいね。
1.会社員のメリット・デメリット〜楽で安心だが、不自由な部分もある〜
会社員をやっていた中で感じた「会社員のメリット・デメリット」を書いていきたいと思います。
- 会社員のメリット
- 会社員のデメリット
まずはメリットから解説していきます。
1.会社員のメリット
メリットは以下の7つです。
- 会社に所属していれば安定した収入が得られる
- お金が借りやすい(信用がある)
- 社会保険は会社と折半だから負担が軽減
- 税金の手続きなど会社がやってくれる
- 福利厚生など充実(積立や各種手当など)
- 仲間(同僚・先輩・上司)がいることで困った時に助けてくれる
- 会社倒産した場合でも、数ヶ月はある程度の収入が得られる
順に解説していきます。
1.会社に所属していれば安定した収入が得られる
- 毎月決まった給料がもらえる
- 病気や怪我で入院しても、保険給付がある
- 私用などにより会社を休んでも給与は減らない
会社に所属していれば、仕事は会社がとってきます。
なので、会社員は与えられた仕事をするだけで、毎月決まった給料が得ることができます。
万が一、病気で入院しても「労災保険給付の対象」となりますので、生活に困ったりすることもありません。
私用で休みたいと思えば「年次有給休暇」を取得することで、欠勤扱いにはならず給与は減ることもないです。
リーマンショックの時の不況の際においても、国の助成金などが会社に支給されました。
なので会社員は、仕事がない場合でも会社にいるだけで給料は保証されるのです。
2.お金が借りやすい(信用がある)
会社員は、車のローン、住宅ローンなど銀行からの借入がしやすいです。
前述もしましたが、会社員は毎月会社から決まった給与が支給される「保証」があるからです。
生活していく上で、結婚、出産などを経て、車やマイホームが必要となる方もいらっしゃいます。
もし今後フリーランスなど独立を考えているのであれば、会社員のうちにローンを組んでおくと良いですよ。
実際に僕も会社員時代にマイホームを持ちましたが、ローン審査は問題なく借り入れできました。
しかし、フリーランスとなった直後の車のローンの借入はできずでした...
3.社会保険料は会社と折半だから負担が軽減
- 健康保険
- 厚生年金保険
- 介護保険(40歳から徴収)
- 雇用保険
上記4つの社会保険は、会社員本人と会社の「折半」で支払う仕組みです。
会社側の支払う保険料は社員の給与のおよそ15%前後ですから、もらう給与の15%前後の金額が軽減されています。
例えば「40代で30万円の給与がある方」ですと、会社はおよそ4万5千円を支払っています。
つまりこの会社員は毎月およそ4万5千円が手元に残ることになります。
また、会社員の奥さんが専業主婦の場合にはその奥さんは「第3号被保険者」となります。
そうなると、奥さんが年金保険料負担を免れることができるというメリットもあるのです。
しかし、専業主婦の「第3号被保険者」でいられる条件である年収130万円未満に抑えようとする動きもあるのが事実。
共働き世帯や単身者から不公平だという批判もあり、今後どう動くかは不透明です。
4.税金の手続きなど会社がやってくれる
会社員の「所得税や住民税」といった税に関する手続きは、会社がやってくれます。
会社員は年に一度だけ1年間に支払った「生命保険料や地震保険料、住宅ローンなど」を「年末調整」に書いて会社に提出するだけ。
なので、難しい税務知識はなくとも税務処理ができてしまいます。
しかし、「自分は一体いくらの税金を払っているのか」ということをしっかり把握していないことも多いです。
なので、いつの間にか法改正などで税率がアップし、手取り額が減っていることに気づかないこともあるのです。
最近の手取り額に影響を与えた主な制度変更
①2000年介護保険制度スタート
②2003年ボーナスの社会保険料アップ
③2004年配偶者の特別控除一部廃止
④2006年定率減税の縮小・廃止
⑤2010年子供の扶養控除の縮小・廃止
⑥ 2018年度税制改正大綱の発表サラリーマンの手取りは減り続けています😇
— マネ学ch@投資初心者向け (@manegakuch) March 12, 2021
5.福利厚生など充実(積立や各種手当など)
- 住宅手当
- 健康診断
- 交通費支給
- 格安社員食堂
- 社内旅行積み立て
- 勉強会・セミナー費用
- 祝金など
会社員は、社員が快適に仕事をするための福利厚生なども魅力です。
研修旅行などでは、海外旅行も珍しくなく格安の積み立てで行くことができます。
僕の場合は、この旅行を楽しみに仕事も頑張れていましたね。
出産祝い、子供の入学祝いなど、出費がかさむ時期にもらえると大変ありがたいですよ。
また、勉強会・セミナー費用なども会社がその費用を出してくれますから、スキルアップするにも良い環境ですね。
会社の力はサラリーマンを辞めてから初めて分かる。給料や保険、福利厚生や有給制度など。
— 人生考えてみた (@imamu20) April 22, 2021
6.仲間(同僚・先輩・上司)がいることで困った時に助けてくれる|あらたな挑戦もできる
- スキル・技術力アップなどもしやすい
- 新たな挑戦もできる
仕事に関して悩みや疑問、トラブルがあっても社内に先輩や上司がいるのですぐに解決できます。
なので、失敗やミスを怖がらずに、どんどん挑戦していける環境なんです。
また、自分のやりたいことを自由に発言し、認めてもらえれば好きな仕事ややりたい仕事だってできるようになりますよ。
あるベンチャー企業に在籍していた時、新しい仕事に挑戦したくその旨を上層部に相談しました。
会社のGoサインが出て、プロジェクトチームを持つことができました。
以上、会社員のメリットを解説してきました。
会社員は会社という枠の中で、仕事や給与がある程度保証され、待遇も魅力的です。
しかし、そんな魅力ある会社員にも、デメリットがあります。
次節で解説していきます。
2.会社員のデメリット|会社の枠にハマると窮屈
僕が会社員時代に感じた会社員のデメリットです。
- 仕事が選べない
- 協調性が必要
- 給料はある程度予測できてしまう。
- 時間的に拘束される
- 無駄なルール(社則)でも従わなければならない
順に解説していきます。
1.基本的に仕事は選べない
会社員は好きな仕事、やりたい仕事は基本的に選べません。
(ある程度は希望をかなえられますが、絶対に叶うとは言えません)
なぜなら、会社には様々な人がいますし、その時々によって会社の仕事量(内容)が変わります。
社員のスキル・能力や仕事量などを総合的に加味した上で、適材適所の部署に配属されます。
悔しくも定員オーバーとなった場合には、希望とは違った部署へ配属され、やりたくない仕事をしなければなりません。
実際に僕も好きな仕事・希望の仕事が叶わなかったことがありました。
その時の社会情勢が影響し、会社にあまり仕事がなかった場合には、渋々気の乗らない仕事をやっていましたよ。
会社という組織である以上、必ず希望通りには仕事はさせてもらえるという保証はないのです。
2.協調性が必要
- 会議・朝礼
- 掃除
- 飲み会などの行事ごと
会社は多くの人が集まった組織体です。
情報周知や各々の社員の意見をまとめ、共通の目標意識を持つためにも、会議や朝礼などが開催されます。
また、仕事以外では掃除や飲み会・行事ごとなどに参加し、みんなで足並みを揃えていく必要があるんです。
しかし、この足並みを揃えないと、協調性がない人と見られます。
そうなると、評価にも悪影響がでたり、人間関係も悪化していく可能性もあるのです。
こういう僕も、掃除や実りのない会議は意味があるのかなぁと不満に思っていました。
事実、掃除や飲み会、行事ごとなどは仕事(本業)とは違いますから、嫌悪感を感じる方も多かったです。
会社は組織体である以上、仕事以外のことも会社員にとっては仕事と意識しないといけないのです。
3.給料はある程度予測できてしまう。
会社員の給料は自身のスキルに加えて、会社の利益・規模などにも影響されます。
ですから、いきなり何十万円と増額することなんてほぼありません。
また、ある特定の社員だけが飛び抜けて、高い給料をもらうこともないです。
会社にはその会社の給与テーブルというものがあって、それに準じて給与が決まるからです。
ですから、一般社員の給与、課長、部長になった時の給与もある程度、予想できてしまいます。
会社に貢献したと思っていても、その割には周りの社員とそんなに給与・ボーナスが変わらないのは夢のない話ですよね。
4.時間的に拘束される
会社員は、出社時間や退社時間、お昼の時間帯までガッチリと決まっています。
また、いくら仕事が早く終わったとしても、定時前に早く帰ることはできません。
(もし帰るのであれば、半休申請として扱われ給与から差し引かれたり、有給申請扱いですね)
たとえ、家でできる仕事(パソコンを使用してテレワークなど)だとしても、会社が許さないかぎりは不可能なのです。
本来なら趣味や、副業などにあてられる時間なのに、時間に縛られるのは大変窮屈です。
時間的な拘束があることで、毎朝の満員電車や通勤ラッシュなどの仕事以外の疲れ・ストレスも溜まります。
5.無駄なルール(社則)でも従わなければならない
- 副業禁止
- 服装や髪型規定
- リモートワーク禁止
- 申請事の承認フローなど
納得のいかないことでも、会社員である以上は会社の規則には絶対に従う必要があるんです。
例えば「副業禁止」などという規則は、個人のスキルアップができないし収入アップもできないです。
それだけに留まらず、会社自体の事業拡張もできません。
そもそも社員が副業することで、その社員は「社内では得られなかった知識・スキルを獲得」できます。
社員個人の収入・スキルがプラスになるだけでなく、会社も新たな事業に乗り出せたりと多くのメリットがあるはずです。
こうした多くのメリットがある関わらず、「副業禁止」にする意味がわかりませんよね。
また、これまで残業手当でなんとか稼いでいた人も「副業禁止」は痛いです。
国の働き方改革の一貫である「残業規制の上限」が決められましたからね。
さらに、休暇申請といった承認事も、各々のマネージャから部長クラスにまで回さないと承認してもらえないというなんとも非効率な規則(ルール)まであるんです。
自分の考え・思想とは異なる会社にいると、なんだか自分が否定されたようで会社に行くのが嫌になりますよ。
以上、会社員のメリット・デメリットを解説しました。
以上のことから、会社員に向いている人を分析しました。
2.こんな人は会社員に向いている
会社員に向いている方は以下の方です。
- スキル・知識に乏しい新卒社員
- 働くことに「一定の安定」を最優先する人
- 仕事にこだわらない人
新入社員の方などは、スキル・知識を身につけるための修行の場として最適な環境です。
また、毎月決まった給料をもらえますから、普通に生活していけるだけ稼げれば良いと言う方も該当しますね。
とはいえ、いつまでも会社員として働くのはどうかなというのが僕の考えです。
3.ずっと会社員のままだと危険
結論を言うと30代、40代で会社員に留まることはおすすめできません。
理由は以下のとおり。
- 45歳以上リストラ
- 残業規制
- 同一労働同一賃金
不利になる前に、身につけたスキルや知識で、個人でも稼げる方向へ持っていった方が良いですね。
「45歳以上リストラ」
2019年頃から始まった「45歳以上リストラ」。
以下の名だたる大企業が、経営立て直しのため企業改革を実行しているのです。
- 富士通
- NEC
- コカ・コーラ(グループ)
- エーザイ
- カシオ計算機
- アルペンなど
早期退職募集は、その規模数百から数千などといいますから驚きです。
40代は年収も高額となり、コストカットするには大変効率が良いのでしょう。
この改革が成功すれば、他企業もこれに習って同じような改革で経営の立て直しもしてくるでしょうから、決して人ごとではありません。
参考:45歳以上はクビ!? NEC、富士通、コカ・コーラetc.でリストラが進行中
年齢が30代、40代で急な「肩たたき」があると、年齢的に見ても転職は若い方に比べて不利になりますよ。
「残業規制」
2019年4月に施行された「働き方改革」の一貫である「残業規制」。
残業(時間外労働)の上限は原則、月45時間(年360時間)というもの。
これまで、残業することによりその手当をもらい、生活の足しにしていた会社員も少なくありません。
基本給が低い会社員だと、残業がなくなることで死活問題にもなりかねませんよね。
働き方改革で"収入が減った"という人の声 「額面で年収50万円以上減」「非管理職は年収が下がる一方」 - BIGLOBEニュース https://t.co/8VVRp00HyY
もうサービス残業は一切せず、仕事残ってても帰って、副業でも探すしかないんじゃない?
— はやし☆けい (@ComVibgyor13) May 4, 2019
「同一労働同一賃金」
2020年4月から施行された「同一労働同一賃金」。
正社員と非正規社員(パート、契約、派遣)が同じ仕事をしていれば、賃金も同一にしこれまでの格差をなくそうというもの。
メリットとしては、非正規社員の高待遇が期待されています。
しかし、会社側としては人件費の高騰になるため、正社員の待遇は下げることになるでしょう。
事実「日本郵政」がそれを実行したのです。
参考:日本郵政が「正社員待遇引き下げ」というパンドラの箱を開けた事情
【現代ビジネス】日本郵政ショック再び?働き方改革で「正社員の手当削減」という悪夢 https://t.co/NY2wglCpos
— RSS更新情報取得 (@eBlogUpdateInfo) June 30, 2019
他の企業も「日本郵政」の事例にならって、「正社員の待遇は下げる」ことも十分にありえます。
そうなると、ローンの支払いやお金の掛かる子供の学費が痛手ともなり、生活が苦しくなることも予想がつきます。
以上、30代、40代で会社員に留まることはオススメしません。
あなたがどれだけ会社に対し頑張って貢献したとしても、その努力はこの先も報われ続けるという保障はありませんからね。
企業経営の立て直しはもちろん、法改正などがあれば、会社としてはまず「会社の体質・構造」を見直し改善を試みます。
そこで、改善のためのボトルネックや弊害が出てくれば、コストカットや人員整理も無常に行われるのです。
まとめ|会社員が合うと思えばそれで良い
では最後に要点をまとめます。
会社員のメリットは以下の通り
- 会社に所属していれば安定した収入が得られる
- お金が借りやすい(信用がある)
- 社会保険は会社と折半だから負担が軽減
- 税金の手続きなど会社がやってくれる
- 福利厚生など充実(積立や各種手当など)
- 仲間(同僚・先輩・上司)がいることで困った時に助けてくれる
- 会社倒産した場合でも、数ヶ月はある程度の収入が得られる
デメリットは以下のとおり
- 仕事が選べない
- 協調性が必要
- 給料はある程度予測できてしまう。
- 時間的に拘束される
- 無駄なルール(社則)でも従わなければならない
会社員という働き方に合っていると思う人は、会社員として働けば良いです。
ですが、もう昔のように会社員として働けばガッツリお金が貰え、一生生活が保証される時代ではありません。
会社員にとって働きづらくなる時期も訪れるということです。
大事なことは、今のスキル・知識などをじっくりと棚卸しし、進むべき道をしっかりと決めることです。