もうすぐボーナス!
だけど新入社員は、いくら位もらえるんだろ?
こんな疑問に答えます。
ボーナス日が近づくと、自分は一体いくら位もらえるのか気になりますよね!
また、あらかじめ支給されることはわかっているけど「寸志」と言われ、それはいくら何だろ?
「控除されるものは何?」
とボーナスに関して様々な疑問があると思います。
そこでこの記事では、ボーナスに関する新入社員の色んな疑問を解決していきます。
そもそもボーナスとは?
ボーナスとは、毎月支払われる給与とは別に、夏と冬に支払われることの多い特別な給与のこと。
「賞与」または「特別報酬」」「夏期手当」「年末手当」ともいいます。
ボーナスを楽しみに仕事をしている人も多いですよね。
しかし、会社のボーナス(賞与)は毎月の給与とは違い、必ず支給されるものではありません。
給与の支払いは法律で決まっていますが、ボーナスの支払い義務は決まっていないのです。
ボーナスは会社が「ボーナスを支払う」という規則を作れば、そのルールに則り支払われるもの。
しかしルールがあるとはいえ、会社の業績悪化によりボーナスカットという話もあります(この場合は特に違法でもないのです)。
利益がないわけですから、ボーナスを支払うことができませんよね。
ボーナスカットなど含め、ボーナスの有無、ボーナス回数、その評価(期間・基準・金額)など、所属している会社ごとに異なります。
ですから、あらかじめ所属会社の就業規定やボーナス規定などがあれば見ておくと良いですよ。
新入社員ボーナスはいつからもらえる?
新入社員のボーナスは、入社して初めての夏でもらえる会社もあれば、冬に初めてもらえる会社もあるのです。
また、試用期間だからと言ってもらえないという決まりもありません。
アルバイトやパートなども貰えることもあります。
前述したように、ボーナスの有無などは会社独自のルールがあり、それに則り支払われるものです。
僕が新入社員として入社した会社では、入社した夏に「寸志」としてもらいました。
新入社員一律同じ金額です。
しかし、転職した会社では試用期間(6ヶ月)を超えないともらえませんでした。
以下、新入社員のみなさんのボーナスに対する声を集めてみました。
今日社長に社員全員呼ばれて行ったらボーナス貰えた👊
もらった後に「ほんとは新入社員はボーナスないんだけど特別やるよ、頑張ってるからな」って言われたから泣きそうになるぐらい嬉しかった👍
今まで頑張ってきてよかった!!— たける (@skyhi1005) September 9, 2016
会社からまさかのボーナスもらって
え!?研修中ですよ!?なんなら試用期間ですよ!?なんで!?って聞いたら「だって他の社員貰ってるのに新入社員だけ研修中だからって貰えなかったらかわいそうじゃん(´・ω・`)」って言われてあ〜弊社のそういうとこすき〜ってなった— 霧雨 (@kirisame_r) June 9, 2018
新入社員はまだ試用期間なので、夏のボーナスは寸志(2万)だそうですつら…
— ふる (@full_tuning) May 19, 2017
世の中はボーナス出たんだよね?
人多くて疲れた;_;
ボーナス商戦なんてなくていいし
新入社員だから夏のボーナスでないし;_;— ちよ (@kmsima3) July 9, 2016
忘年会楽しかった!
忘年会叙々苑だし、アルバイトにもボーナスくれるし、忘年会のくじびきでkindleもらったし、
至れり尽くせりだね。笑笑
Donutsでバイトしててよかった笑笑— s_keito (@s_keito) December 18, 2012
色んな声がありますが、それにはきちんとした理由があるのです。
次節で解説していきます。
ボーナスをもらえる条件とは?
ボーナス支給に対し、会社は社員の仕事に対する「貢献度や頑張りなど」を評価する期間を設けています。
その期間で各社員を評価し、ボーナスという形で支給します。
学校の「通知簿」のような評価制度となっているのです。
では、ボーナスの評価期間はいつなのでしょうか?
また、何を基準にボーナス支給額が決まるのでしょうか?
- ボーナスの評価期間は?
- ボーナスは何をもってその額が決まるのか?
以下解説します。
1. ボーナスの評価期間は?
ボーナスは年2回(夏・冬)に支払われることが一般的です。
ですので、その評価期間も2回ということです。
(中には1回や3回、支給なしといった会社まであります)
例えばボーナスが、7月(夏)と12月(冬)の2回支給の場合だとすると、各々の評価期間は下記となることが多いです。
7月(夏):前年10月~3月
12月(冬):4月~9月
ですから、新入社員が7月(夏)のボーナスをもらえなかったという理由は、評価対象期間(前年10月~3月)には在籍していなかったため評価できないという理由があります。
逆に「満額もらえた」という場合ですと、評価期間に在籍していたという理由です。
しかし、ボーナスは会社独自の基準により決められます。
例えば「寸志」だけどもらえたという場合ですと、
「各人の頑張りや会社からの期待など特別な配慮」
といった理由もあるでしょう。
また、試用期間だけどもボーナスが貰えることもありますから、新入社員のボーナス支給の評価はその会社の規定により様々なのです。
あらかじめ、所属会社の就業規定やボーナス規定などがあれば見ておくと良いですよ。
ボーナス支給日が近づくとすごく楽しみですよね!
仕事に対するモチベーションも上がります。
しかし、ボーナス支給日直前にこれまで以上に仕事を頑張って成果を出しても、その評価期間が終わっていることもあります。
ですから、その頑張り(成果)は直近のボーナスには反映されないかも...
ですので、継続的に仕事を頑張り、成果を出すことが大事ですよ!
ボーナスの評価期間を理解できたところで、次はボーナスの金額はどんな基準で決まるのかを解説していきます。
2. ボーナスは何をもってその額が決まるのか?
「ボーナスの支給額はどのように決まるのだろう?」
こんな疑問もありますよね!
まず、一般的なボーナス支給額について解説します。
求人サイトやハローワークの求人などに書かれている募集要項(採用情報)は見たことありませんか?
賞与:年2回(6月、12月)・計4.00月分
ボーナスは6月と12月の年に2回支給され、その額は合計4ヶ月分支払われるということです。
注意したいのは、家族手当など各種手当を含んだ「給与」ではなく「基本給」をベースに4ヶ月分支払われます。
これが一般的に支払われる、ボーナスの一般的な基準となります。
しかし、誰でも満額もらえるとは限りません。
なぜなら、各社員の会社に対する「貢献度や頑張り」も加味し評価するからです。
以下、その基準を解説します。
評価基準
会社のボーナス評価は以下3つの基準があります。
- 業績評価
- 能力評価
- 行動評価
この3つも評価しながら、前述したボーナスの支給額から減額、もしくは加算が行われ支払われます。
簡単にわかりやすく解説します。
【業績評価】
各社員のあらかじめ設定した「目標」を達成できたかどうかを、数値的に評価するものです。
例えば、営業マンがボーナス評価期間内に「新規顧客20社を開拓する」という目標があったとします。
それが達成できたか否かで、数値化されますから平等に評価できます。
またこの「業績評価」は直接、会社全体の目標にも関わってきますので、割と重要な位置づけです。
新入社員であれば、まだ個人の能力は未知です。
なので、目標がまだ設定できないことが多いですから、評価もできません。
このことから、ボーナスが無かったり低いことも理解できますよね。
【能力評価】
簡単に言えば、個々の社員のスキル・経験値や資格を評価するものです。
例えば、社内のパソコンといったネットワーク構築という業務のために、新たに「ネットワーク技術者」の資格取得やその技術を身に付けた場合に評価されます。
それにより、業務が積極的に遂行できるため、会社の業績を生み出す手段となります。
新入社員が入社時点で資格を持っていると、それを評価してくれる会社もあります。
また、その資格やスキルを評価され、入社時研修を省略しながら実際の業務にあたることも。
ですから新入社員で業務に関わる資格・スキルを持っているのであれば、ボーナスは期待できますね。
【行動評価】
遅刻や(無断)欠勤、責任感・協調性といった社員個人の資質を評価するということです。
もっとわかりやすくいうと勤務態度が評価されます。
もし遅刻を頻繁にしていたり欠勤したりすると、その分の仕事が遅れます。
また、他の社員にも迷惑をかけることもあるでしょう。
社員同士のコミュニケーションがなかったりすると、業務を遂行する上で障害がある可能性もあります。
そうなると、会社の業績や利益にも関わり、最悪損害などといったことも考えられます。
学校の生徒の内申書(調査票)のようなものですが、みんなで仕事をしていく上で非常に大切な指標となります。
新入社員ボーナス平均(夏・冬)
新入社員のボーナスは楽しみな人もいれば、貰えないからといった様々な声があります。
そこで、一般的に新入社員の夏冬ボーナスはいくら貰えるのかを調査しました。
夏のボーナス
参考:産労総合研究所
「産労総合研究所」が、「新入社員の夏季賞与(2019年度)」について調査した結果をまとめました。
2019年(夏)新入社員ボーナス支給額平均
大卒:87,636円
高卒:69,064円
大卒、高卒とも10万円に満たない結果となっています。
入社して間もない新入社員を評価することが難しいということがわかります。
難しいとはいえ、実際に支給されているのも事実。
では、どのような方法で支給しているのでしょうか?
同じく「産労総合研究所」の「新入社員の夏季賞与(2019年度)」について調査した結果をまとめました。
参考:産労総合研究所
注目するところは、「寸志」として支給する会社が全体の64.5%と圧倒的に多いということです。
新入社員の評価は(評価期間外で)難しいけれども、会社の気持ちとしては、
「これからも頑張って欲しい!」
「これまでの頑張りとしてボーナスをあげたい!」
このような期待が含まれているようにも見えます。
その他、日割りでの支給や一定額支給とした会社が約30%。
こちらも評価対象外であるがための施策でしょう。
新入社員さん、会社からボーナスには届かないものの僅かばかりの臨時収入があったかと思いますが
それは「今後もウチで働き続けてくれるよな?」という意味が込められた「寸志(すんし)」というものでございます。
心して受け取りましょう— ヘッチー🍆 (@heatchee) July 10, 2017
冬のボーナス
冬のボーナスは、評価対象期間となる場合が多いため、満額支給されることもあるでしょう。
ですので、就業規則(ボーナス規則)に則った形で評価されます。
例えばボーナスが年2回支給(4ヶ月分)となっていれば、基本給の2ヶ月分くらいは期待してもいいと思います。
(冬のボーナスの方が若干高い傾向です)
冬のボーナスを実際に計算してみる
「厚労省」のデータによりますと、新入社員の初任給平均は193,500円。
参考:厚労省-平成30年賃金構造基本統計調査-新規学卒者(初任給)-
冬のボーナスは2ヶ月分とすると、
193,500円 × 2ヶ月分 = 387,000円
税金や社会保険を差し引いた手取りの冬のボーナスは、
387,000円 × 80%(※) = 309,600円になります。
(※控除される税金や社会保険に関しては後述します)
しかし、前述したように「3つの評価基準」も考慮されるわけですから、増額・減額の可能性もあります。
ですから、夏のボーナスが低かったからと落ち込んでいる暇はありません。
もう既にあなたの評価は始まっているのですから。
僕が新入社員の頃。
冬のボーナスは、上司との面談の中でボーナス明細書を渡されました。
上司からは「今回のボーナスはこれまでの頑張りを評価し、これからも期待している」とのことで、中身を見ると1.5ヶ月分も入っていました!
新入社員とはいえ、頑張ればその分しっかりと評価してくれますよ!!
新入社員ぺたちゃん
冬のボーナスは!!!!
じゃがじゃがじゃがしゃが
じゃん!!!!!!! pic.twitter.com/RGTtsOKaE9— ぺた⚠️親がアカウント管理してます (@ramenanoooo) December 13, 2018
「寸志」とはいくら?
新入社員であれば、特に夏のボーナスは「寸志」としていただく人も多いのではないでしょうか?
では「寸志」とはどういう意味なのか?
「Weblio辞書」で調べました。
すん し [1] 【寸志】
① 少しの気持ち。わずかの厚意。自分の気持ちをへりくだっていうことが多い。
② 心ばかりの贈り物。出典:Weblio
新入社員は、正式にボーナスを受けるための評価材料がありません。
本来は貰えないボーナスを、会社の好意として貰える特別な物なのです。
もちろん「会社の気持ち」ですから、企業の規模や業種によっても「寸志」の額は異なります。
しかし、新入社員で夏にボーナスを貰えることは、まず異例だと思っておきましょう。
これからも努力し頑張ることで、次回ボーナスも期待できますよ。
ボーナス…?を貰いました
入って2ヶ月の新入社員でも貰えるもんなんですね…
額? 寸志なので5万です…— 888 (@suiking1213) June 28, 2019
ボーナスから控除されるものって何?
ボーナスが支給されたけれども、満額貰えるわけではありません。
支給されたボーナスから社会保険料や税金などが引かれ、残った金額があなたの手取りボーナスとなります。
以下に計算式を書いておきます。
手取りのボーナス = 支給ボーナス - (社会保険料 + 所得税)
実際の計算
大卒の新入社員が夏に支給されるボーナス額が10万円だった場合、手取りボーナスはいくらなのか。
以下の条件で計算します。
・独身・扶養家族なし
・前月給与:20万円
・ボーナス:10万円
あと、保険料率などが必要なため、東京都のデータを参考にします。
①社会保険料を計算する
手取りのボーナス = 支給ボーナス - (社会保険料 + 所得税)
はじめに社会保険料を算出します。
まず、各料率(健康保険、厚生年金、雇用保険)を加算し全体の社会保険率を求めます。
社会保険料率 = (健康保険料率 + 厚生年金保険料率 )× 1/2 + 雇用保険料率
※健康保険料 と 厚生年金保険料は会社との折半のため1/2を掛けます。
上記式に当てはめると...
社会保険料率 =(9.9% + 18.3%)× 1/2 + 0.3%
= 14.4%
よって社会保険料は、支給ボーナスに社会保険料率を掛けた額となります。
社会保険料 = 100,000円 × 14.4%
= 14,400円
②所得税を求める
手取りのボーナス = 支給ボーナス - (社会保険料 + 所得税)
次に、所得税を求めます。
所得税はボーナスの金額から社会保険料の合計額を引いた額に、源泉徴収税率を掛けたものになります。
以下計算式です。
所得税 =(支給ボーナス - 社会保険料の合計額)× 源泉徴収税率
②-1.源泉徴収税率を求める
源泉徴収税率は、前月の給与200,000円から社会保険料28,800円を引いた171,200円から該当の税率を当てはめます。
そうすると、源泉徴収税率は4.084%になります。
参考:国税庁「源泉徴収税率」
②-2.計算式に当てはめて所得税を求める
上記②-1で求めた源泉徴収税率と、支給されたボーナス、①で求めた社会保険料を使い所得税を算出します。
所得税 =(支給ボーナス - 社会保険料の合計額)× 源泉徴収税率
所得税 =(100,000円-14,400円)× 4.084%
=3,495円
③ボーナスの手取り額を求める
最後にボーナスの手取り額を求めます。
ボーナスの手取り額は、前述の通り「支給ボーナス」から「社会保険料」と「所得税」を引いた額になります。
手取りのボーナス = 支給ボーナス - (社会保険料 + 所得税)
手取りのボーナス = 100,000円 -(14,400円+3,495円)
=82,105円
以上のことをまとめます。
支給ボーナスが
100,000円
そこから、社会保険料(14,400円)や所得税(3,495円)を引いた手取りボーナスは
82,105円
ですので約80%があなたの手元に残るボーナスとなります。
例えば、50万円のボーナスを貰っている社員だと手取りボーナスは40万円。
10万円も引かれます。
そう考えると控除額は大きいですよね。
では、他の業種では大体いくらのボーナスを貰っているのか、気になりませんか?
調べてみました。
業種ごとのボーナス支給額ランキング
ここでは、業種ごとのボーナス支給額(平均)について調べた結果をランキング形式でまとめました。
今後のおおよその、支給ボーナスの参考にもなりますよ。
・対象年度:H28年
・対象企業:在籍30人以上
(データは厚労省「産業別夏季及び年末賞与」)
No | 業種 | 上段:夏季
下段:冬季 |
1 | 学術研究,専門・技術サービス業 | 771,700円 708,500円 |
2 | 電気・ガス・熱供給・水道業 | 731,400円 780,000円 |
3 | 情報通信業 | 721,500円 705,700円 |
4 | 金融業,保険業 | 676,300円 627,000円 |
5 | 建設業 | 625,000円 559,200円 |
6 | 製造業 | 557,900円 552,800円 |
7 | 教育,学習支援業 | 551,500円 621,300円 |
8 | 鉱業,採石業,砂利採取業 | 537,000円 626,000円 |
9 | 不動産業,物品賃貸業 | 473,100円 518,200円 |
10 | 複合サービス事業 | 418,300円 528,200円 |
11 | 運輸業,郵便業 | 364,300円 374,400円 |
12 | 卸売業,小売業 | 330,000円 335,900円 |
13 | 医療,福祉 | 302,100円 356,300円 |
14 | サービス業(他に分類されないもの) | 194,400円 189,800円 |
15 | 生活関連サービス業,娯楽業 | 150,300円 155,000円 |
16 | 宿泊業,飲食サービス業 | 87,300円 80,200円 |
専門技術や情報通信業は比較的高いボーナスとなっています。
しかし、運輸、卸売や福祉などは若干低い印象。
サービス業、娯楽、飲食に至っては、競合他社などといった価格競争による低価格化により、利益回収が厳しいといった側面もあるのでしょう。
まとめ
新入社員のボーナスに関する疑問を解決していきました。
- ボーナスは会社独自のルールに則り支払われる。
- 新入社員のボーナスは早いところでは夏に貰える。
- 新入社員の2019年夏のボーナス平均は87,636円
- 手取りボーナスは支給ボーナスの約80%
ボーナスには、きちんとした評価期間や評価基準が会社毎に存在しています。
ですから、夏のボーナスに限っては新入社員であれば評価対象外となることもあるので、夏のボーナスは支給されない可能性もあります。
しかしこの場合、会社の新入社員に対する期待などから「寸志」とする会社が多い(約64%)のが現状です。
新入社員とはいえ、次回のボーナスではきちんとした評価をしてくれます。
今後のあなたの仕事に対する頑張り次第で、ボーナスは期待できますよ!